2011年10月7日金曜日

ハオチェン・チャン 张昊辰 ピアノリサイタル

東京文化会館でなら4500円かかるところを、武蔵野文化会館のお陰で
1800円で聴くことができた、「ハオチェン・チャン 张昊辰」のピアノ。

 天才の名をほしいままにした期待通りのピアノ・・・といいたいこころだが、
生での演奏は、技巧と感情ばかりに頼った味気ないものだった。

 周りの聴衆は、さすが天才ね~と感動していたし、若いのにスゴイ!と
わが子を見るように目を細めてうっとり聴き入るおば様方がたくさんいたが、
音が濁っていることと、テンポをとるのに床を踏み鳴らす音には
そうね、若いからね。。。というしか理解のしようがなかった。

 思い出したのは、アレクセイ・スルタノフの技巧。
だが、スルタノフには彼独自の音があった。
若いはずのハオチェン・チャン、もう出来上がった大巨匠のような演奏だったが、
目をつむって聴いてみても、彼自身の音は聴こえてこなかった。
04年のころはもっときれいな音を出していたのに。。。
 李雲迪の師匠だった但昭義氏を離れて10年、現在はカーティスで、郎朗の
かつての師匠ゲイリー・グラフマンに師事しているとのこと。

そのせいなのか、郎朗の演奏を聴いているようだった。

0 件のコメント: