映像作品、紙面作品と多数の作品をみて、いくつか気付いたことがある。
広告の対象となる商品、イメージは様々なのに、すべてに意図的なメッセージを感じるのだ。
もちろん広告なのだから、メッセージがあって当然なのだが、売り込みたい商品や
企業イメージよりも、中国という国のメッセージを強く感じる。
例えば、adidas のコマーシャルでは、昨年が奥运年ということもあって、全編を
競技者+13億人という構図でつらぬいている。
また、求人コンサルタントのコマーシャルは、飛びどころ(転職しどころ)を誤った
男女が、未開の地に降り立ってしまう。
こういう作品が許されるのは、今の勢いある中国ならではだ。
中国の広告は、欧米と似て、人物よりも映像で勝負しているものが多い。
ストーリー仕立てのものは、日本のコマーシャルととても似ている。
今後、中国の広告集団が、欧米や日本に似た広告から、中国らしいものへと
変化していくのかどうか、大変楽しみである。